2019-02-05 清張と青春 ① 小田急線千歳船橋駅から徒歩2分のアパート。 そこに引っ越してからは、夜は六畳の和室に二枚の敷布団、三枚の掛け布団を家族3人で分かち合う生活を大学進学まで続けた。 私はいつも母親のみているテレビの音で目覚めた。人間は、自身の所有しうる記憶や情報を整理するために夢を見るという。テレビが寝室にあるおかげで交通事故に遭う夢、一家心中の夢を毎朝交互に見た。ニュース番組で流れる不幸な事件事故を無意識に聴覚で捉えて、夢の中で日常的に追体験していたのだ。